【最も有名な脂肪溶解注射のひとつ】カベリンとは?他製剤との違いまで徹底解説!
- ROHE_CLINIC_GINZA
- 5月14日
- 読了時間: 6分
「フェイスラインをすっきりさせたい」「ダイエットでは落ちにくい部位を部分痩せしたい」
そんな悩みに応えてくれるのが、脂肪溶解注射。中でも近年注目されているのが、高濃度デオキシコール酸を配合したカベリン(Kabelline)です。
この記事では、カベリンの効果や料金相場、他の製剤や脂肪吸引との違いを、美容外科医の視点からわかりやすく解説します。

カベリンとは?
カベリン(Kabelline)は、脂肪細胞を直接破壊する作用をもつデオキシコール酸(DC)を有効成分とする脂肪溶解注射です。
もともとデオキシコール酸は、米国FDAで脂肪溶解治療薬(Kybella)として承認された成分。デオキシコール酸の濃度が1%を超えると、痛みや腫れといった副作用が大きく出てしまいます。カベリンはそのデオキシコール酸を0.5%で配合しており、高い脂肪除去効果と副作用低減を両立した製剤といえます。
一度破壊された脂肪細胞は基本的に再生されないので、リバウンドしにくいのが大きな魅力です。
また、強い抗酸化作用もあり、肌の老化を防ぐ効果もあります。
主な成分と作用
成分 | 働き |
デオキシコール酸(0.5%) | 脂肪細胞膜を破壊し、脂肪を排出させる |
L-カルニチン | 脂肪燃焼促進、代謝アップ |
アーティチョークエキス | 老廃物の排出をサポート、むくみ改善 |
ビタミンB群 | 肌代謝サポート、炎症抑制 |
ヒアルロン酸 | 保湿・抗炎症作用でダウンタイムを軽減 |
部位ごとの目安の注入量
部位 | 目安量(1回) |
フェイスライン | 8〜16cc |
顎下 | 4〜8cc |
マリオネットライン | 4〜8cc |
鼻 | 1〜2cc |
法令線上 | 4〜8cc |
二の腕 | 8〜16cc |
脇 | 4〜16cc |
お腹 | 8〜16cc |
太もも | 8〜16cc |
ふくらはぎ | 8〜16cc |
膝 | 4〜16cc |
カベリンの効果とダウンタイム、注意点
✅ 効果
脂肪細胞を物理的に除去
数回の施術で変化を実感できるケースが多い
リバウンドしにくい
⏳ ダウンタイム
腫れ:1〜3日程度(ややむくんだ印象)
内出血:まれに起こるが1週間程度で改善
痛み:注射部位に軽い圧痛を感じる場合あり
しこり:まれに起こるが1〜2週間で自然に改善
❗️注意点
どんな治療にもメリットがあれば、当然注意すべきポイントもあります。カベリンを検討する際には、以下の点もあらかじめ理解しておきましょう
即効性はない
カベリンは脂肪を徐々に破壊・排出する仕組みのため、効果の実感には数日〜数週間かかることが一般的です。特に初回では大きな変化を感じにくい場合も。
複数回の施術が必要
1回でも効果はありますが、理想のラインを目指すには3〜5回以上の継続が推奨されます。費用やスケジュールの計画が必要です。
脂肪が多すぎる広範囲な部位には不向き
カベリンは部分痩せに向いた治療です。お腹全体や太ももなど広範囲の脂肪除去には限界があるため、脂肪吸引などと比較検討が必要なケースもあります。
一度に注入できる限界量がある
当院では、安全性のため顔全体の総量は32ccまで、顔・体全体の総量は40ccまでとさせていただいています。
カベリンが禁忌の人
妊娠中または妊娠の可能性のある方、授乳中の方
基礎疾患(心臓病・腎臓病・肝臓病・呼吸器疾患・糖尿病・自己免疫性疾患など)がありコントロール不良な方、特に甲状腺機能亢進症の方
海藻、くるみ、大豆アレルギーをお持ちの方
デオキシコール酸を含んだ、他の有名な脂肪溶解注射との比較
製剤名 | デオキシコール酸濃度 | 効果の強さ | 痛み・腫れ・内出血 | ダウンタイム期間 | 間隔の目安 | 回数目安 | 料金相場(1cc) | 特徴 |
カベリン | 0.5% | 中〜強 | やや出やすい | 2〜5日程度 | 1〜2週間おき | 3〜5回 | 約 ¥3,000〜¥6,000 | 効果と副作用のバランスがよく、初心者にも使いやすい韓国製製剤 |
FatX Core | 0.8% | 非常に強い | 強く出やすい | 5〜10日程度 | 3〜4週間おき | 1〜3回 | 約 ¥6,000〜¥10,000 | 強力な脂肪破壊作用で人気、特にボディ痩せに向く。しこり・腫れ注意 |
BNLS neo | 0.0001% | 弱い | ほとんど出ない | 1〜2日程度 | 1週間おき | 4〜8回 | 約 ¥2,000〜¥4,000 | むくみ改善が主目的。自然なフェイスライン補正や初回におすすめ |
チンセラプラス | 0.5% | 中 | 中程度 | 3〜6日程度 | 2週間おき | 3〜6回 | 約 ¥3,000〜¥6,000 | 米国FDA承認成分配合。顔の輪郭整形に適し、男女問わず人気 |
🔍補足ポイント
FatX Core は強力な分、炎症反応が強く出やすいため、事前のスケジュール調整が重要です。
カベリン と チンセラプラス は比較的バランス型で、どちらも顔の脂肪減少に向いています。
BNLS neo は脂肪破壊よりも「むくみ改善」や「代謝促進」に重きを置いた製剤です。
デオキシコール酸非配合の脂肪溶解注射とは?
脂肪溶解注射には、デオキシコール酸を含まないタイプも存在します。これらは主に植物由来成分や代謝促進成分を配合し、脂肪の代謝やリンパ排出を促す作用がメインです。
有名な製剤例と特徴
製剤名 | 有効成分 | 特徴 |
メソラインスリム | カフェイン、アーティチョーク、L-カルニチンなど | 脂肪の代謝を促進し、むくみ改善にも効果あり。腫れや痛みが少ない。 |
サマーフェイス | コエンザイムQ10、ビタミン類、植物抽出成分 | ダウンタイムほぼゼロでフェイスケア向け。脂肪細胞破壊効果は低め。 |
✅ こうした製剤は「マイルドな作用」「繰り返し施術が前提」で、ナチュラルな変化を求める方向け。
脂肪吸引との違いは?
脂肪を減らすと聞いて、多くの方がまず思い浮かべるのが「脂肪吸引」です。では、脂肪吸引とカベリン(脂肪溶解注射)は、どう違うのでしょうか?
項目 | カベリン(脂肪溶解注射) | 脂肪吸引 |
方法 | 脂肪細胞を薬剤で破壊し、自然排出させる | カニューレで脂肪を直接吸引・除去 |
効果の即効性 | ゆっくり変化(数週間〜数回) | 1回で劇的な変化も可能 |
脂肪除去量 | 少〜中程度(部分痩せ向き) | 中〜多量(広範囲可) |
ダウンタイム | 軽度(腫れ・内出血1〜3日) | 中〜重度 数週間の圧迫固定あり |
傷跡 | なし | 数ミリの切開痕が残る |
麻酔 | 不要または局所麻酔 | 局所〜全身麻酔 |
リスク | ほぼなし | 出血、感染、皮膚の凹凸、痛み・痺れなどの合併症 |
脂肪吸引の料金相場
部位別の平均的な費用は以下の通りです
部位 | 相場 |
あご下・フェイスライン | 約15〜30万円 |
二の腕 | 約20〜40万円 |
お腹 | 約40〜80万円 |
太もも(内側 or 外側) | 約30〜60万円 |
太もも(全周囲) | 約60〜100万円 |
💡 麻酔代、術後ケア、固定バンド代等も含まれているかクリニックに確認しましょう
カベリン vs 脂肪吸引:どう選べばいい?
| こんな方にはカベリンが向いています👇 |
ダウンタイムは極力避けたい
皮膚の凹凸や神経麻痺等のリスクが怖い
痛みやコストを抑えてまずは試したい
| 一方、以下の方は脂肪吸引もあり👇 |
しっかり脂肪を取りたい(特にボディ)
一度で大きくサイズダウンしたい
ダウンタイムを取れる(腫れ・内出血は1ヶ月ほど、拘縮は半年ほど)
まとめ
脂肪溶解注射にもいろいろな種類がありますが、「しっかり脂肪細胞に働きかけたい」ならやはりカベリン。効果とダウンタイム、リスクのバランスが取れており、初めての脂肪溶解にも、過去に物足りなさを感じた方にも、脂肪吸引と悩んでいる方にもおすすめです。
「切らない痩身」の第一歩として、ぜひチェックしてみてください。
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