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医師が教えるサブシジョン治療の全て - 効果・リスク・適応症例をわかりやすく解説-


こんにちは。ROHE CLINIC GINZAです。本記事では、ニキビ後の瘢痕(クレーター)治療の中でも注目度の高い「サブシジョン(Subcision)」について、専門的かつ臨床的な視点から詳しく解説します。




陥凹性ニキビ瘢痕の分類と発生頻度

陥凹性瘢痕(アトロフィックスカー)は、その形態に応じて大きく3つに分類され、それぞれに適した治療法が異なります。以下は、代表的な論文や臨床研究に基づく発生頻度の目安です(※個人差あり)




瘢痕タイプ

特徴

発生頻度(目安)

ローリング型(Rolling Scar)

緩やかな波状。癒着によって皮膚が引き込まれて凹む

約30~35%

アイスピック型(Ice pick Scar)

鋭く深い陥凹。真皮〜皮下に達することも

約60~70%

ボックスカー型(Boxcar Scar)

明瞭な縁・平坦な底をもつ凹み。角ばった形状

約20~30%

※合計が100%を超えるのは、複数タイプの混在が多いためです。




サブシジョンとは?

― 線維性癒着を解除する再構築的治療

サブシジョン(Subcision)は、皮膚と真皮下の癒着を切離することで、皮膚を持ち上げて陥凹を改善する外科的治療法です。特にローリング型瘢痕に対して非常に効果的です。



なぜサブシジョンで肌が改善するのか?

医学的には、以下のメカニズムが関与します

  1. 線維性癒着の解除

     → 真皮下の線維束を切断することで、皮膚が上方へ再配置され、凹みが目立たなくなります。

  2. 創傷治癒によるコラーゲン新生

     → 微小な外傷刺激により線維芽細胞が活性化し、コラーゲン産生(neocollagenesis)が促進されます。

  3. 微小循環とリモデリングの改善

     → 局所の血流と細胞活性が改善し、組織修復が促されます。



ヒアルロン酸注入の併用の意義

サブシジョン単独でも凹みは改善しますが、線維性癒着を解除した直後にヒアルロン酸を注入することで、以下のような相乗効果が得られます

効果

解説

癒着再形成の防止

癒着解除後の空間にヒアルロン酸を注入することで、再癒着を防ぐスペーサー効果が得られる。

即時的なボリューム回復

凹みが深い場合や真皮脂肪層の萎縮がある場合、物理的な持ち上げ効果を補完。

組織刺激作用(製剤による)

一部のヒアルロン酸(架橋タイプ)は線維芽細胞を刺激し、追加的なコラーゲン産生が期待される。

※注入はサブシジョン直後に行うのが最も効果的です。




他の治療との併用

施術

目的

フラクショナルレーザー

表皮〜真皮浅層の質感改善、アイスピック型へのアプローチ

ダーマペン+薬剤導入

表皮のなめらかさや色ムラ改善

PRP / エクソソーム注入

創傷治癒の促進と炎症軽減

スカルプトラ(PLLA)

長期的なコラーゲン産生と肌の弾力改善




施術の流れ

① 医師によるカウンセリング・診察(10〜20分)

  • 瘢痕のタイプ診断(ローリング型/混合型など)

  • 他治療歴・リスク因子等の確認

  • 治療方針・併用施術(ヒアルロン酸等)の相談

② 麻酔・施術(10〜30分)

  • 表面麻酔や局所麻酔を使用し

  • カニューレで線維性癒着を解除

  • 必要に応じてヒアルロン酸を直後に注入し、再癒着を防止&ボリューム補正

③アフターケア

  • 必要に応じてクーリング

  • 注意事項の説明




料金について

▼ 一般的な料金相場

治療内容

相場価格

サブシジョン(1部位)

40,000〜60,000円程度

ヒアルロン酸併用(1部位)

+30,000〜50,000円程度

他治療併用(PRP, exosome等)

+30,000〜60,000円程度


▼当院の料金

メニュー

価格(税込)

サブシジョン 1cm × 1cm​​

¥5,000

3cm × 3cm

¥15,000

5cm × 5cm

¥19,000

全顔

¥97,000


  • ヒアルロン酸併用

韓国製 1cc  19,000円

アラガン 1cc  38,000円




ダウンタイム・リスク

項目

内容

内出血

約5~7日で自然に吸収。メイクでカバー可能。

腫れ・むくみ

1〜3日がピーク。その後徐々に落ち着く。

痛み・圧痛

数日間の圧痛あり。鎮痛剤の処方可能。

針穴の赤み

1〜3日で軽快。メイクで隠せる範囲。

再癒着リスク

ヒアルロン酸等を併用することで予防。

しこり・拘縮

1ヶ月前後がピーク。半年前後でおさまる。

感染

稀。抗菌薬で対応。




まとめ

サブシジョンは、癒着性瘢痕に対するファーストライン治療であり、他治療と組み合わせることで、多様な瘢痕タイプへの対応が可能になります。

また、脂肪吸引後の引き攣れや凹みにもサブシジョンとヒアルロン酸充填である程度改善が見られることがあります。

まずはお気軽にご相談ください。


 
 
 

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トリビュー掲載のお知らせ

この度トリビューに掲載いただきましたので、お知らせいたします。 下記よりご確認いただけます。 皆様のお越しを心よりお待ちしております。 ※トリビュー記載ページ https://tribeau.jp/clinics/5237

 
 
 

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